auの失速について

私はauユーザーであるのだが、ここ最近のauの落ち込みっぷりに困り果てて、ほかのオペレータに変更しようかなとさえ考えるようになっている。そんな中で、こんな記事を見つけた。
au“プリペイド乱売”問題の真相 (1/2) - ITmedia Mobile
1億代以上普及した携帯電話市場は、すでに飽和しており今までのパイを拡大する競争はもう成り立たなくなっている一方、オペレータは今までのビジネスモデルにしがみつき純増を競う競争を行っている。その中で一番ひどいのがauということだろう。勢いがなくなったのを見せないようにするために、プリペイド携帯を無料でばらまいている。そのばらまきの原始は既存ユーザーからの利益で成り立っているのだから、既存ユーザーの軽視といわざるを得ないし、このようなキャリアから客が離れてしまうのも当然である。
私が考えるauが失速した原因は大きくいえば客を向いていないということだろう。今までは、DoCoMoソフトバンク(Vodafone)がauよりも客の方を向いていなかったので、auが一番「お客様満足度No. 1」だったのだろうが、最下位のソフトバンクがやる気を見せ始め、MNPで流出しまくりのDoCoMoが焦りだして逆襲。905iを魅力的な端末をそろえ、バリュープランによって割安感を出して純増こそ増えていないものの既存顧客の満足度は高いだろう。
一方、auは今までの勢いにあぐらをかいて何も対策をせず、チープな端末しかメーカーに作らせないわ、インセンティブ分離プランは一応作りました程度で実際にはそれを押して販売していく気は全くない様子であり、そのうえ最近感じるのは繋がらない。2chでいうところのバリ3圏外(笑)。ちなみにバリ3圏外については、http://wiredvision.jp/blog/kogure/200712/200712120039.htmlを読むと分かってくるものがあるかもしれない。
私が考える今のauの魅力のなさをあげると以下の通りである。

魅力的な端末の不足

これは、高機能な端末が足りていないという意味に限らず、端末のバリエーションが少ないということも意味する。DoCoMoソフトバンクは、高性能端末からシンプルな端末まで幅広くそろっている印象があるが、auだと高性能端末であっても全部入りでなかったりする。その上、全ての端末が単に安く作っただけという感じで、機能は少ないがデザインがよいとかそういうバリエーションが少ない。INFOBARとかあるけど、あれは奇抜すぎるNokia E51のような大人の端末がほしいところである。

国際ローミングの出遅れ

かつては、国際電話を一手に引き受けていたKDDの流れをくむ会社にしては恥ずかしい話であるが、国際ローミングの出遅れがひどい。PDCの時代には、国際ローミングなどできるはずもなく、その中でcdmaを採用したauは最初は国際ローミングをする上で有利な立場にあり、事実グローバルパスポートで選考していたが、国内と海外でのup/downの電波帯の違いからグローバルパスポートは対応機が必要であるのに、対応機は充実しないという間に、他のオペレータはW-CDMAに移行し立場が逆転。世界的に見るとcdma2000は完全にマイナー方式となり、GSM/W-CDMAが主流になり国際ローミングで不利な立場になった。マイナーであるが故、cdma2000/GSM対応端末を作っているメーカーも世界的には少ないであろうから端末調達も難しい。2.5Gから3Gにアップグレードできたという利点があるcdma2000が完璧に裏目に出ている。

入りの悪い電波

おそらく、800MHz帯をメインで使っているこということあぐらをかいて基地局投資を怠ったためであろう。バリ3表示でいきなり切れる、電話に出たとたんバリ3からいきなり圏外に表示が切り替わる、2本の表示ではなかなかかからないとか、繋がってなんぼの携帯電話でお寒い状況である。ezwebの接続に失敗することも多いので、サーバー増強も行っているのではないかと推測される。