HPSR 2008の感想

もう、先週の話になってしまうが、High Performance Switching and Routing 2008という国際会議で上海に行ってきたのでその感想をまとめておく。

初日

羽田空港

上海だと成田からと羽田からという2パターン取れるが、羽田からの方が圧倒的に楽だと思ったので羽田-虹橋線で行ってきた。航空券を取って驚いたのが、その価格。上海って、エコ割14とか21とかの割引運賃が設定されていなくエコ割スタンダードしかないため正規運賃が20万ぐらいの所、17万ぐらいにしかならない。高過ぎじゃないか?

頼んでいたスーパーフライヤーズカードの家族カードが到着後の初海外だったので、スターアライアンスの(エセ)上級会員のパワーというのがどのくらいのものかワクワクしていた。ただし、今回は羽田発の国際線なので海外気分が成田と比べて高まらないのは確か。空港についてチェックインだが、生意気にもビジネスクラスカウンターに並んでみたが、エコノミークラスカウンター(窓口2つ)もほとんど並んでいないので、ビジネスクラスカウンターの方が逆に時間が若干かかったのではないかと思うくらいだった。ちなみに、ビジネスのカウンターは窓口5〜6個でさすがに多く設定されていた。下の写真はその様子。

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出国審査も全く込んでおらず、すぐに終え、出発ロビーへ。羽田国際線ターミナルの出国審査後の悲惨さと言ったらひどいものである。何か食べようにも食べ物を売っているところはほとんどない。このことは、今年韓国へ羽田から旅行に行ったときから分かっていたので、今回はラウンジ(羽田国際線ターミナル的には特別待合室)が使えるありがたみをかみしめた。特別待合室内は、すごい込んでいて外の待合いロビーの席の方はガラガラだったので、「あんまり意味ないかな?」とも思った。なにせ、9割方席が埋まっていてほとんど席が空いていなく入り口から一番遠いくらいの席を確保して、飲み物と食べ物を物色しにいった。

ビールなどアルコールのたぐいは、事前にネットで見たとおり係の人に頼む形式で、その他ソフトドリンクはセルフという形式だった。私は、グァバジュースをとり、あと、食べ物としておにぎりを二つほど取って席に戻った。他の食べ物としてはパンが何種類かあった。席についてネットをしつつ、テレビを見つつ、写真を撮ろうかと思ったけどそんな雰囲気ではないのであきらめてしばらくすると搭乗案内があったので、ラウンジを後にした。
外に出ると、自分が搭乗する便以外にも搭乗案内中の便があってロビー全体がめちゃくちゃ込んでいた。その様子の写真を納めなかったのが惜しいくらいである。羽田ー上海線は、ビジネスクラスの設定がすごく多いので優先搭乗も意味ないかもと思っていたが、機体までバスで案内とのアナウンス。すごい雨なので軽く萎えそうだった。最初のバスは優先搭乗対象者のみで構成されていたみたいで機体に乗り込んでしばらくは人が乗り込んでこなかったので優先搭乗の力は多少は感じたのかもしれない。

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機内

地上はひどい雨だったが、飛び立って上空へ行ってしまえば当然天気そのもの。今回は3時間しかないフライトなので、そんなに寝る気も起きずかといって発表原稿を覚えようにも集中できずにいると、お待ちかねの機内食の時間に。なにげに、ANAで国際線に乗るのは初めてだったので、これまで乗ってきた会社と機内食のレベルがどのくらい違うのか楽しみにして待っていたのだ。食事を配り始める前に、お手ふきを配ったのはさすが日系キャリアの気配りだと思った。今までの経験ではお手ふきは食事のトレーの載っていたので、なおさらそう思ったのかもしれない。

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3月に載ったフィンランド航空と比べると、若干量が多い感じで格別おいしいというわけではなかったがまずくもなく全く問題なし。やはり、日系キャリアの機内食は日本人好みに設定されている。あと、配膳時の飲み物を聞かれたときに「XXさま、本日もご登場ありがとうございます」みたいなことを言われたのは、エセスターアライアンスゴールドの力に他ならないと思った。特別役に立つサービスというわけではないが、人によっては自尊心をくすぐられる感じでうれしいのであろう。

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そんなこんなで、あっという間に虹橋空港に着陸。ここから、中国のレベルを思い知ることになる。

上海到着

入国審査も大して時間がかからず、優先預かり手荷物のおかげで荷物もあっという間に出てきて、さあ、ホテルに向かうぞという前にやらねば行けないのが両替。去年、上海に行ったときは両替で手数料を取られて痛い目を見たので、今回は両替の場合は手数料に注意してみると、やはり、手数料50元取られるとかかれていて、心はATMでおろす方向へ。ここから、さまよいが始まる。

到着ロビーにはATMが二つ、しかし、一つは持っていないCirrusのみ対応の、もう一つはPlusに対応しているのだが、Service temporary unavailableで使えない。しばらく周りを徘徊した後、国内線の到着口の方へ向かうと、Visaマーク付きのATMを発見!喜んで操作してみたが、何回操作してもTransaction Failedと表示されらちがあかず、また他のATMを探すことにした。最終的には中国銀行のATMを見つけて、それから500元をおろすことができた。事前に中国銀行が一番信用できるというのを目にしたが、実際にその通りの結果になった。この時点ですでに40分経過。それにしてもATMからカードが出てくるスピードが遅すぎて、カードが出てこないのではないかという気分になり不安感があるね。海外のATMは。

やっとこさ、現金をてにいれバスに乗ってホテルへ向かうがバスも要求レベルが高い。乗るべきバス停が分からないし、バスにのったはいいが、よく分からない場所でバスが止まるので降りるべきバス停が分からず、ずっとガイドブックの地図を見ながら場所の把握に努めたがバスを降りてみると、公園を挟んで対角線の場所で降りてしまい、ガラガラを転がしてホテルを探すのがなかなか大変だった。

で、ホテルに着いた時点でおおよそ着陸から2時間。時間かかりすぎ。ついでに、予約が取れていない雰囲気をフロントが漂わせていて、不安を誘ったが何とかチェックイン完了。部屋番号は2405だったが24に行っても"8"2405であったのは謎。入れたのでよしとした。

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部屋自体は相当まとも。これで3泊1350元なら相当安いと思った。

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ホテルの近くには自転車屋ロードレーサーが沢山販売されていた。上海では自転車ブームが来ているのだろうか?

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近くには、デパートやらがいっぱいあり。

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現地の中華料理ファーストフード店で食べたスープ。レンゲに載っかっているのは正体不明の黒い物体。当然食べなかった。

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現地で働いている自転車部の先輩と一緒に食べた夕食の一品。見ておわかりの通り相当辛い。おかげで翌日は腹の調子が悪い上に、ケツが痛くなった。

2日目

いよいよ、会議のスタート。初日はチュートリアルのみで、チュートリアルの内容は自分の研究にすごく関係しているがあまり詳しくない分野だったので楽しみに会場へ行ったのだが、なぜか人が少ない。しかも開始予定時刻の9時になっても全然始まる気配がせず、そのまま待ちぼうける。会場には他に数人がいたが、彼らも何も言わず待ち続けること30分。係らしき人が、「講演者と連絡が取れない」とか言い出す始末。さすが中国。オーガナイズがなっていないと思ったのは言うまでもない。

10時前になるとやっと講演者が現れたが、資料の準備ができていないのでその準備をするために13時開始に時間をずらすと言われたので部屋に戻って原稿を他章覚えようとしたり、外をぶらぶらして時間をつぶした後、ホテルに戻って昼食を取った。昼食後に、会場に戻り言われた時間の13時になっても全く始まる気配がない。何か嫌な予感が見事に的中し、またしても講演者と連絡が取れないとのこと。これには、本当にあきれかえった。(リファンドされると言うこともあって)もう、チュートリアル何どうでもいいという気分になったのは言うまでもない。まことに、いい加減なオーガナイズだ。
その後は、その日に合流した教授と外をぶらぶらした。

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上海タワーの前でパチリ。

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上海タワーからの眺め。いい眺めを期待してはいなかったが、案の定相当空気が汚く全然先が見えない。これじゃ、北京オリンピックに出たくないというマラソン選手も出るよな。

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中国っぽい場所。

3日目

発表当日。意外に参加者が少ないことに驚いた。全員で60人くらいだっただろうか。47本の論文が採録採録率は47%だったらしく、この結果を見る限りざる学会とは言わないまでも難しいわけではないようで、自分がHPSRに持っていた印象とだいぶ違った。Keynoteは我らの分野ですごい有名なBaffalo大学のQiao教授で内容はOpticalとWirelessの融合。セッションは3パラレルで発表件数に対して多すぎる感が否めなかったが、いくつかの発表は興味深いものがあった。

で、午後自分の発表の番が回ってきたが、これまで何回か英語でのプレゼンテーションをしてきたので、国際会議でのオーラルプレゼンテーションは意外にも初めてであったが、慣れなのか発表自体は無難にこなせたと思う。ただし、質疑応答は相手の質問も聞き取れそれについての回答も日本語では思い浮かんだのだけど、それを英語でなかなか表現できずに未熟さを痛感。

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セッションが全て終わると、バンケットへ。だれかが、コース料理じゃないといっていた気がしたのだが、コース料理だった。自分の聞き間違えだったのだろうか?用意された飲み物が、コーラ、スプライト、紹興酒、スイカジュースでビールがなかったのが不満だった。食事自体は食べきれないくらい出てきた。

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夕食後は、お決まり?のクルージングへ。

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夜景は相当きれいで、がんがん開発が進んでいる上海のエネルギッシュな感じが伝わってきた。

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4日目

虹橋空港

行きはバスではまったので教授と一緒にタクシーで虹橋空港に向かったところ楽なことこの上ない。35元程度なら行きもタクシーにしておけば良かった。チェックインは行きと同じくビジネスクラスカウンターで行い、出国審査をさっさと済ませて中でお土産を購入。店員に乗せられるままだったのは言うまでもない。

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Priority Passでファーストクラスラウンジに入れるとのことだったが中をのぞいたところ、ビジネスクラスラウンジよりも狭く大してゴージャス感もなかったので、ビジネスクラスラウンジで青島ビール飲みつつ、おいてあったすしを食べた。

Business class lounge in Hong Qiao Airport

虹橋空港のラウンジも取る雰囲気ではなかったけど、その中取った一枚。そんなにゴージャス感はないが、まあ、安心して待てる空間は確保されている印象。羽田行きしかおそらくその時間にはなかったので、当然日本人が多かった。

機内

In-flight meal (SHA to HND)

帰りの機内食。上海で積み込んだと思われる機内食は、若干味付けや風味に中国臭を感じたが、問題なくおいしかった。またしても、プレミアムモルツを飲む。自分、お酒を飲む=ビールを飲むというのがほぼ成り立っている。着陸40分前ぐらいに新聞をCAがもって回っていたときに、日経を頼んだがなくて「すみません。他のお客様もお待ちになっているので」と言われて、べつに時間も大して残っているわけではないしいいやと思っていたのだが、後でわざわざ席まで持ってきてくれたのはうれしかった。普通のサービスかもしれないが、これって上級会員効果?とか思ったりして、良い気分でした。

帰宅

羽田到着後の荷物のピックアップも優先手荷物なのですぐに出てきて、すぐに帰ることができたのは良かった。こういう、微妙なところで上級会員だと楽なんだよなと言うのを実感する出張だった。

First class tag

全体的な感想

  • 中国は空気が汚い
  • こっちが英語でしゃべっているのに関係なく中国語でしゃべり続ける
  • 英語での発表は少し慣れてきた
  • 他の参加者としゃべるのはまだ英語のレベル的に厳しいものがある
  • タクシーは凄まじく安い
  • 上級会員のパワーをすごい感じたわけではないが、やっぱりセカセカしなくて良かったり余裕が持てて楽